うな重

Last Updated:2022/01/04(火)
8時起床。

昨夜というか今朝は5時までAmazon Prime動画をみちゃった。「ブレードランナー2049」は163分と3時間近い対策だったにゃ。

今日は母とうな重を食べに行ったにゃ。14時に予約。1年に1度ぐらいしか食べられないから、おいしかったにゃ。

昼食後は本屋で少し立ち読み。「極夜行 (文春文庫)」、かなり惹きつけられる内容だったにゃ。

太陽が沈まず、深夜でも明るい白夜は聞いたことはあるけど、その対義語が極夜(きょくや)。果てしない闇の中を冒険するという内容。気温マイナス40度にまで下がる極寒の中を犬と歩く。

作者で冒険家の角幡 唯介(かくはた ゆうすけ)氏は自分の意志でやってるのだからよいと思うけど、巻き添えの犬がかわいそすぎにゃ。

本の内容は良かったにゃ。六分儀(ろくぶんぎ)という自分の位置を知るためのToolを紛失してしまうという失態まで赤裸々に描かれていて、冒険の危険がよく伝わりましゅ。

ただ、作者の人生観、人柄が全く伝わらず。仕方なくネットで調べた作者の生い立ちが、酷くつまらない。買ってまで読む気にはなれませんでした。

ネット上にある角幡(かくはた)氏とは、富裕層に生まれたものの家業を継ぎたくないという理由で実家から離れた慶應大学に進学するも、すぐに中退して翌年早稲田大学に進学し、探検部に入り、ヨットに乗ったり、山に登ったりと富裕層ならではのハッピーライフをエンジョイし、超一流のマスメディアに就職するもすぐに退職、悠々自適に冒険ライフを楽しむと解釈できるものばかり。

富裕層の冒険家は、にゃんはどうも好きになれにゃい。

金銭面で常に日の当たる道を楽々と生きてるボンボン息子(角幡氏のことではなく一般論)。彼らは本当に日の当たらない場所をでの苦しみを想像できにゃい。

角幡氏の本の中で再三、「自分が生きるためには、犬を食うしかない。」などと、冒険者めかした表現があるにゃ。でも、にゃんはリアルにお金がなくて餓死寸前となっても、犬や猫を食べることはあり得ないにゃ。本当に日の当たらない場所では、冒険者めかした発想は浮かばず、「あぁ、死にたい。」というのがリアル。本当の瀬戸際では、犬一匹の命をもってしても、命はつなげられない。ただいっときのカロリーの問題ではないのだから。

「4ヶ月目に太陽を見た。」といった表現もなんか、うさん臭くてだめにゃ。せいぜい北極圏が冬至をむかえる12月から1月の1ヶ月間ぐらいが極夜の期間。太陽は見えなかったとしても、朝と呼べるような時間帯は毎日あったのでは。

比喩ではなく日本の貧困層は、生まれてから死ぬまでずっと貧困の極夜で苦しんでいるにゃ。北極に行かずとも、日本て凍傷で指を失うということもあるにゃ。貧困の中で、ガスを止められた結果の凍死といったニュースもある。

富裕層の「北極で極夜を体験してみた結果、マジで死ぬかと思った」というものより、貧困層に生まれ、長年日の当たらない暮らしを耐え忍び、人類未到達の偉業を成した松下幸之助や豊田佐吉の人生の歩みといった本をおすすめしたいにゃ。
波乱に満ちておもしろい! ストーリーで楽しむ伝記 (8) 豊田佐吉