【感想文】熱源

熱源
Last Updated:2024/02/12(月)

「熱源」読了

熱源読了。
熱源
熱源は大分前に買って3分の2ぐらいまで読んで、放置していたにゃ。2020年の1月、寒い時期に地下鉄の駅に併設の本屋の文学のコーナーで買ったにゃ。

2024年の2月になって、ようやく読み終えたにゃ。
熱源
4年の月日が流れているにゃ。先々週の金曜日にコロナウイルスに感染して、月、火と会社を休んでいたので、その間に少しずつ読んで読了したにゃ。

書店でつけてもらったブックカバーをめくると、その下には「2019年直木賞受賞作品」という背表紙がかけられたままだにゃ。

映画「熱源」が公開されるとしたら

「熱源」が映画化されて公開されるとしたら、テーマ曲は宇多田ヒカルさんが歌うとピッタリくると思うにゃ。

宇多田ヒカル「何色でもない花」

幻想的な冬の風景とマッチるす名曲だにゃ。

「熱源」を購入したきっかけ

「熱源」を手にとったきっかけは、濃厚な人間ドラマの小説を読みたいと思っていたことにあるにゃ。歴史大作という言葉と、アイヌという言葉になんとなくロマンを感じたからだにゃ。

それに、直木賞受賞作品ということで大ハズレということはにゃいと思ったにゃ。
熱源

「熱源」を読み終えるのに4年かかった理由

「難しい」というのが一番の理由だと思うにゃ。アイヌ民族やポーランド人が主役の内容で、人の名前が全く頭に入ってこにゃい。

高校の頃、世界史を専攻していれば少しは違ったかもしれにゃい。

ロシアによるポーランドの征服や、ロシアと日本の戦争に翻弄される人々の生活が描かれているけど、時代背景などの前提知識もなく、ピンとこなかったにゃ。

ポーランドの話はともかく、ラッパのマークの「正露丸」は昔は「征露丸」と書いて、ロシアを征服するという意味があったことは豆知識として知っているにゃ。

日本は昔、日露戦争でロシアに勝ったことがあるにゃ。

そして、第二次世界大戦では北方領土と呼ばれる北海道より北の地域をソ連に奪われたことも知っているにゃ。

熱源は、そのあたりの歴史が関係する小説だにゃ。

読み終えてから、多くの登場人物が歴史的に実在していた、この辺の歴史を知っている人には聞き覚えのある人物だと知ったにゃ。

特に、ブロニスワフ・ピウスツキとユゼフ・ピウスツキの兄弟は知る人ぞ知る大物だったのを読み終えてから「熱源」の感想をググってから知ったにゃ。
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ブロニスワフ・ピウスツキ

ブロニスワフ・ピウスツキ、ポーランドの独裁者となるユゼフ・ピウスツキの兄。ロシア皇帝暗殺を企てたという疑いでサハリンで強制労働させられるけど、「人助けをしたい」という強い情熱でアイヌ民族に受け入れられ、アイヌ民族の歴史を記録する上で重要な働きをするんだにゃ。

ユゼフ・ピウスツキ

ユゼフ・ピウスツキは現在のポーランド共和国の初代国家元首。ガンダムで言えば、マフティー・ナビーユ・エリン、ハサウェイ・ノアのような反政府運動のリーダーだにゃ。

ピウスツキ兄弟だけとってみても、大きな人間ドラマを感じずにはいられにゃい。

小説「熱源」には、そういった人の人生が描かれているにゃ。

樺太(サハリン)で生まれたアイヌ、ヤヨマネクフ。開拓使たちに故郷を奪われ、集団移住を強いられたのち、天然痘やコレラの流行で妻や多くの友人たちを亡くした彼は、やがて山辺安之助と名前を変え、ふたたび樺太に戻ることを志す。
一方、ブロニスワフ・ピウスツキは、リトアニアに生まれた。ロシアの強烈な同化政策により母語であるポーランド語を話すことも許されなかった彼は、皇帝の暗殺計画に巻き込まれ、苦役囚として樺太に送られる。
日本人にされそうになったアイヌと、ロシア人にされそうになったポーランド人。
文明を押し付けられ、それによってアイデンティティを揺るがされた経験を持つ二人が、樺太で出会い、自らが守り継ぎたいものの正体に辿り着く。

樺太の厳しい風土やアイヌの風俗が鮮やかに描き出され、
国家や民族、思想を超え、人と人が共に生きる姿が示される。
金田一京助がその半生を「あいぬ物語」としてまとめた山辺安之助の生涯を軸に描かれた、
読者の心に「熱」を残さずにはおかない書き下ろし歴史大作。
出典:熱源
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「熱源」を読んでにゃんこ先生に起きた変化

「熱源」を読んで何が変わったにょ?

難しい本を読み終えたにゃ

まずは、難しい本なのに最後まで読み終えて、知性がアップしたにゃ。冗談だはなく、科学的根拠を持って、頭に入ってこない難しい本を読みむとは知性アップにつながるにゃ。

現代の多くの日本人にとって、馴染みの無い、ポーランドやロシア、そしてアイヌ人が登場して、そもそも登場人物の名前を読むことすら困難だにゃ。

そういう読みにくい本を最後まで読んだので、他の本が簡単に感じられるようになるにゃ。

歴史に残る偉大な人物の人生を追体験

「熱源」は偉大な人物の大河ドラマだにゃ。

歴史に名を残すにゃ。

そんなだいそれたことは言わにゃい。

でも、「あの人はイケメンだ。」ぐらいは言われたいと毎日思っているにゃ。

「熱源」を読み終えたあと、鏡を見たら、少しイケメンになっていたにゃ。

気のせいかもしんにゃいけど。


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